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こんにちは!れもんです。
積極的に摂った方がいいと言われる「食物繊維」。現実には、1日の推奨量に達している人が少ないとされています。
お肉とかは好きだけど、野菜は特に気にしてないし。
大変そうに思えますが、食物繊維の量を手軽に足せる商品もありますし、頑張って摂るだけの価値がある栄養素なのは確か。
私が勤務先の大学病院で栄養相談する際には、どの疾患に対しても食物繊維のお話はします。
とはいえ、まずは普段の食事から見直していくのがいいでしょう。
今後の体調を整えていくのに必要不可欠と言える「食物繊維」。
今回の記事では、食物繊維を摂ることの必要性や期待される効果など紹介していきます!
食物繊維と糖質は仲間!?
最近悪役感が増している「糖質」ですが、実は食物繊維と糖質は同じ「炭水化物」なのです。
区別するのに一番わかり易いのは、「血糖値を上げるかどうか」の違いですね。
糖質(特に砂糖などの単純糖質)は、血糖値を急激に上げてしまいます。
一方の食物繊維には、血糖値を上げる作用がありません。むしろ、食後血糖値の急激な上昇を抑えてくれます。
何か消化器系の持病がない限りは、食物繊維の摂取制限はありません。とにかく積極的に摂った方がいいといえます。
不足しがちな「第6の栄養素」
糖質・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルを「5大栄養素」といいます。
人間の体のあらゆる機能を維持するために必要不可欠な栄養素を示していますが、食物繊維も重要な立ち位置にあることが分かっており、「第6の栄養素」と言われることもあります。
栄養素のうち、糖質・タンパク質・脂質は食事の中でもメイン料理に含まれることが多いので、普通に毎日3食食べられていれば摂取量が不足することは少ないと思われます。
一方で、ビタミン・ミネラル・食物繊維は付け合せや副菜に多く含まれるので、メニューの組み合わせをよく考えないと不足しやすい特徴があります。
1日にどのくらい摂ればいいの?
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準2020年版」」では、食物繊維の摂取目標量は、男性21g以上・女性18g以上とされています。
また、生活習慣病の発症予防の観点からは24g以上の摂取が理想ともいわれています。
しかし、平成27年国民栄養健康調査では20歳以上の食物繊維摂取量は平均15g程度とのこと。
食物繊維の働き
不溶性食物繊維の働き
水に溶けにくいタイプの食物繊維です。野菜全般に多く含まれています。
水分を吸収して便のかさを増やす作用があります。そして、かさが増えた便が腸を刺激することで腸の動きを活発にします。
便秘になりやすい人は腸の動きが不十分な場合もありますが、便そのものの量が少ない場合もあります。
例えば、ダイエットで食事量を極端に少なくしている人や高齢で食事量が自然と減少している人は、便の材料不足による便秘も考えられます。
便の量が少なければ、腸が動く機会も減ってますます動きが悪くなる・・といった悪循環にもつながります。
水溶性食物繊維の働き
水に溶けやすいタイプの食物繊維です。
果物や海藻類などに多く含まれます。
便のやわらかくする作用があり、腸内でのすべりを良くします。潤滑剤のような働きをするわけですね。
また、食後の血糖値が急上昇するのを抑えたり、コレステロールや塩分の排出を助ける作用もあります。
栄養相談では、既に生活習慣病があって治療している人にもオススメしています。
腸に炎症などがない限りは安心して勧められる栄養素ですからね。
両方の種類に共通する働き
人間の腸の中には「腸内細菌」がいます。腸内環境の改善とは、これらの常在菌の働きが適切に維持されるようになることを意味します。
最近も生き物なので、働くためには当然食べ物がないといけません。その食べ物にあたるのが食物繊維です。
腸内環境の悪化は、体のさまざまな部分の不調にもつながりやすいです。
健康は腸から始まると言っても過言ではありません。
食物繊維がもたらす効果
腸内環境が改善し、便秘や下痢が治まりやすい
直接的な効果は、やはり便通の改善でしょう。
本来の便通は「軟便」程度で出るくらいがちょうどいいと言われています。
思いっきり力まなくても、少し力を入れれば自然と出てくる程度の硬さですね。
言い方を変えれば、軟便で経過していれば腸の働きが正常であるということです。
便が硬すぎるにしろ緩すぎるにしろ、腸の状態が万全ではないということかもしれません。
そこに食物繊維を積極的に入れることで、便の状態に、ひいては腸内環境の改善につながることが期待されます。
大腸がんのリスクが減る
日本人の大腸がんの罹患率は年々増加してきています。
食事の多様化によって動物性脂肪の摂取量が増えていることが原因の一つと言われています。
脂肪の分解に必要な「胆汁」という消化液がありますが、胆汁が腸内で分解されるときに発がん性物質が生成されるといわれ、それが便の中にも含まれています。
食物繊維をしっかり摂ることが便秘解消につながり、ひいては大腸がんのリスクを減らすことにもつながるわけです。
肌荒れなど美容面で改善がみられる
肌荒れなど美容面でのトラブルには、腸の環境、特に便秘が大きく影響してきます。
便が長く腸の中にとどまっていると、便の腐敗が進みやすくなります。
腐敗することで悪玉菌が増えてしまい、アンモニアなどの有害物質も生成されて腸内環境の悪化が進みます。
腸はただ老廃物を排出するだけの臓器ではなく、まだ使える水分や栄養素を吸収する働きもあるのですが、このときに作られた有害物質も吸収してしまいます。
それが血液中に戻されてしまうことで肌のターンオーバーを阻害したり、有害物質の分解にエネルギーを取られてしまって代謝が悪くなるんですね。
腸内環境の改善は、化粧品の効果を最大限発揮させるのに重要といえますね。
糖尿病や脂質異常症などの数値改善が期待できる
特に水溶性食物繊維が重要です。
生活習慣病とは、文字の通り普段の生活習慣、特に食生活が影響することが多いです。
- 仕事の特性上ゆっくり食事が摂れない人
- 2食しか食べられない(食べない)人
- 食べる量が多すぎる人
- 間食が多い人
- 好き嫌いが多くて偏っている人
特徴はさまざまですが、皆さんに共通しているのはやっぱり「野菜不足」ということ。
意識して食べるようにしているという人でも、十分な量が摂れていないか、食物繊維の量以上に他の糖質や脂肪の摂りすぎで効果が薄れてしまっている人がほとんどです。
無理なく食物繊維を摂ることを軸にして、他の食材も適正量で摂ることで数値改善が見込まれます。
毎日続けるのは簡単なことではありませんが、頑張って続けた人ほど結果が伴うのは事実。
私は日々患者さんに発破をかけています(笑)。
食物繊維の働きを最大限活かすコツ
両方の食物繊維を組み合わせて摂る
上の項目でも書きましたが、性質によって働きも多く含まれる食材も違います。
両方の食物繊維を組み合わせることで、お互いの強みを生かして取り入れることができます。
また、最近の外食業界は健康志向が高まっているので、メニュー開発に管理栄養士が携わっていることも増えてきました。
カロリーとかが書いてあるメニューも増えましたよね。
具だくさんのメニューを選ぶことで、性質の異なる食材が一度に摂ることもできますので、外食が多い人でも比較的簡単にクリアできるようになってきたのは嬉しいことです。
毎食こつこつ摂る
「これだけ食べていれば食物繊維は大丈夫!」といった万能食品はありません。また、十分な量の食物繊維を摂るには相当量の野菜類を摂らなければなりません。
他のものだって食べたいし。
そのため、1日3回の食事でコツコツ積み上げていくのが重要です。
普段から単品料理にならないようにするだけでもかなり違ってきます。
例えば、カツ丼にも玉ねぎは入っていますが、その量なんてたかが知れています。「野菜を摂った」とは言えない程度の量でしょう。
カツ丼をサラダセットにする、具だくさんの味噌汁を一緒に食べるなど、プラス1品することで十分補うことができます。
それならできそう!
レタスやミニトマト、カット野菜などのように調理しなくても簡単に食べられる野菜を家に常備しておくこともいいでしょう。
サプリメントで補う
とはいえ、現実的に言って野菜だけで毎日十分な量の食物繊維を摂り続けるのはムリがあります。
実際には、食物繊維量の多い食材が好みに合わない場合もありますし、食事量がもともと少ない(増やせない)人もいますので、一概に「しっかり食べなさい」とは言えないことも多いです。
嫌いなものを無理やり食べたところで、ストレスが溜まってホルモンバランスを崩したり、食事そのものに拒否感を覚えてしまったら元も子もありません。
食事量が少ない人に食べる量を増やす選択をさせるのもよくありません。
人それぞれに合った食事量というものは、本人が一番良くわかっています。
もちろん過食気味の人には減らしてもらうように指導しますが、食べる量にリミットがある人に無理強いすることはできません。
また、本人が飲みたいサプリメントがあるときには中身をチェックさせていただき、問題がなければ飲んでいただくこともあります。
件数としては少ないですが、治療に影響がない場合には使える手段だと個人的には思います。
もともと持病がない人なら、そこまで神経質にならずとも活用できるのがサプリメントではないでしょうか。
もちろん、普段の食事をきちんと摂っていることが大前提です。
オススメ食物繊維サプリ3選 食べ物だけじゃどうしても足りない人に
まとめ
意識していないと不足しがちな栄養素である食物繊維。
健康維持だけでなく、疾患の治療上も重要な役割を占めています。
私も管理栄養士として働きながらも、食物繊維の不足にはいろいろと対処してきました。