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様々な国の料理が、好きな時に楽しめる日本。
食文化の多様さは世界の中でもトップクラスといえます。
その中でも、やはり日本人に一番合うのは「和食」ではないでしょうか?
日本人だからこそ実現できる、とても細やかな食文化なんですね。
今回は「和食」の魅力と、すぐに始められる「一汁三菜のススメ」をご紹介します!
「和食」は世界が認める食文化
基本は「一汁三菜」
「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」とは、【主食・汁物・主菜1品・副菜2品】の5品を基本とした食事スタイルのこと。
品数を多くすることでさまざまな食材を使い、栄養素をバランス良く摂れるように構成された組み合わせになっています。
一般的に肉の脂身などの動物性油脂が少なく、全体的にヘルシーな組み合わせになっています。
日常で見かけるのは「定食スタイル」。
副菜には漬物のようにちょっとした小皿も含まれるので、思ったよりも簡単に実践できる食事術なんです。
平成25年に「ユネスコ無形文化遺産」に認定
日本の特色といえば、やはり「四季」があることでしょう。
春になると桜前線が南から北上し、秋になると紅葉前線が北から南下してくるのは、日本ならではの風景。
食文化というものは、その国の価値観とともに、気候や土壌など地域ごとに異なる要素から育まれるものです。
日本のように国内で多様な土地柄がある国では、土地の数だけ特有の文化があると言っても過言ではありません。
日本における「自然に寄り添う」という気質に基づいた「食」に関する「習わし」を、「和食;日本人の伝統的な食文化」と題して、平成25年12月に「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
世界に「和食」のこころが受け入れられたということで、日本人としては嬉しくなりますね!
和食の4つの特徴
農林水産省のHPでは、和食には4つの特徴があるとされています。
多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
日本列島は南北に長く、北海道と沖縄では気候がまるで違います。
その土地々々で収穫される食材はさまざまであり、同じ食材であっても産地によって味わいが違うことすらあります。
海・山・里と自然環境も豊かです。自然はときに人間に対して牙をむくこともありますが、それに負けじと対策を練って産地を守り、先人が知恵を絞って育んできた文化があります。
まさに「自然と寄り添う」ことで生まれた食文化なんですね。
そうして収穫された食材の持ち味を活かすため、さまざまな調理法や調理器具も一緒に育まれています。
健康的な食生活を支える栄養バランス
この項目で登場するのが、今日が記念日とされる「一汁三菜」。
日本の食事スタイルは理想的な栄養バランスといわれるゆえんですね。
魚介類を豊富に使うので動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿や肥満防止に役立っています。
また、和食に欠かせないのが「うま味」。
昆布やかつお節、いりこ、しいたけなど天然のうま味を上手に使うことによって味の奥行きを出します。
海外でも野菜ブイヨンなど似たようなものがありますが、料理によってだしの種類を変えたり、配合を変えたりするのは日本のうま味文化の大きな特徴です。
例えば、味噌汁とすまし汁ではだしの使い方がまるで違います。
味噌汁はいりこのような風味がしっかりしただしでも美味しくいただけますが、すまし汁でいりこを使うと濁りが出たり、香りが強すぎてしまって美味しくなりません。
すまし汁の場合には、昆布とかつおだしのみを丁寧に煮出して取った透き通っただしが適しています。
その違いが分かるのが、和食を子供の頃から食べてきた日本人の舌なんでしょう。
自然の美しさや季節の移ろいの表現
和の食卓で目を引くのは食材だけではありません。
食器の多様さも一つの特徴。
春には桜色の器を使ったり、夏には清涼感のあるガラス食器を使うなど、盛り付け一つで季節感の演出がなされています。
また、季節の花や葉をあしらったり、旬の食材をふんだんに盛り込むなどの工夫もあります。
産地の情景が浮かんでくるような心遣いも和食の特徴でしょう。
懐石料理のお店だと、季節ごとにメニューが入れ替わりますよね?
あれこそが和食文化の真髄です。
その時期ならでは、一番美味しいものをいただくことも「自然と寄り添う」気質そのものといえます。
正月などの年中行事との密接な関わり
四季がはっきりしている日本の食生活と切り離せないのが「年中行事」。
正月、ひな祭り、こどもの日、七夕、お彼岸など、全国的に広まっている行事だけでも多くあります。
地域特有の行事なども含めれば、日本国内で相当数の行事があると思われます。
その時に欠かせないのが「行事食」です。
お祭りや行事を盛り上げる役割もあれば、神様にお供えする目的で作られるもの、家族や地域の発展のためにみんなで食べるものなど、多種多様な料理が存在します。
特別な料理をみんなで分け合って食べることで絆を深めることも、和食の重要な役割として認知されています。
今日からできる「一汁三菜」テクニック
まずは自分の食事の写真撮影
自分が1食で何を食べているか、何を組み合わせて食べているか。
意外と分からないものです。
まずは自分の食事の写真を1枚撮ってみましょう。
1枚の写真として見直すと、食事の全体像がよく分かります。
できれば3日分の3食=9食分くらいあるといいですね。
私も栄養相談のときに患者さんに3日分の写真を撮ってきてもらうことがあります。
足りないもの・多いものはなに?
写真を見返すと、自分の食事のクセが見えてきます。
- 朝食と夕食の量が倍以上違う人
- 昼食は決まって外食の人
- 品数が少ない人、多すぎる人
理想の食事を毎日続けるのはとても大変です。
食事の内容なんて考えている余裕がない人も多いでしょう。
が、忙しいからこその食事。
どんな仕事でも体の健康が資本となります。
今後の自分のパフォーマンスのためにも、一度振り返ってみることをおすすめします。
市販のものをプラスしてお手軽一汁三菜
足りないものがあった場合には、市販のもので簡単に足すことができます。
主菜が足りない人はサバ缶や焼き鳥缶などでもOK。
副菜が足りない人はカット野菜を常備してもいいし、
小分けパックになったきんぴらごぼうやひじきなどのお惣菜もあります。
汁物もインスタントやカップ味噌汁でもOK。
市販のものは塩分が・・カロリーが・・と気になるかもしれませんが、食べないより食べた方が全然いいです。
逆に多すぎる人は、主菜を1品だけにする、副菜は油の量が多いものから減らしていくといいでしょう。
洋食や中華では「一汁三菜」は無理?
「一汁三菜」は和食の基本スタイルですが、洋食や中華ではできないものなのか?
一般に油の量が多い料理ジャンルなので、和食を同レベルの「一汁三菜」は難しいと思います。
動物性油脂の摂取量が低いことも「一汁三菜」の特徴ですので。
特に中華は難しいですね。
野菜はたっぷり使っていますが、油の量がどうしても多すぎます。
外食・中食として中華を使うならきっぱり諦めましょう(笑)。
家庭で作る中華なら、食材の油通しをしないこと、
炒めるときの油を控えめにすることで多少違うかもしれません。
洋食なら以下の点に注意してみましょう。
お肉の使い方に注意しよう
和食や懐石料理で出てくるお肉ってどんなお肉でしょうか?
炭火で焼いて岩塩をつけていただくとか、鴨など油の比較的少ないお肉をローストしたものとか。
しゃぶしゃぶのように湯通しして食べるものもあって調理法もさまざまですが、油やバターで焼いたり炒めたりする料理はほとんど出てきませんよね?
一方で洋食では「ソテー」として、油の風味や味を楽しむ料理も多くあります。
使うお肉の部位も脂が多い印象。
何度か書いているように、動物性油脂の少ない食事が「一汁三菜」ですので、がっつり洋食だと実現は難しいです。
お肉は赤みの強い部位を選んだり、調理法も網焼きで余計な脂が落ちるような加熱法で調理するなど、ちょっとした工夫が必要かと思います。
使う調味油も、バターやラードではなく、植物性のオリーブオイルなどを適量使うようにしましょう。
「お皿の数」ではなく「料理の数」を見る
和食のスタイルでは、お皿ごとに摂れる栄養素が分かれている傾向にあります。
- 主食:米、麺(炭水化物)
- 主菜:魚、肉、卵、大豆製品(タンパク質)
- 副菜:野菜、海藻、きのこ類(ビタミン、ミネラル、食物繊維)
- 汁物
お皿の数が多ければ多いほど、さまざまな栄養素が揃うことになりますね。
多すぎは禁物ですが。
一方、洋食ではコース料理以外はワンプレートで出てくることもあります。
外食ではこれが主流ですね。カフェごはんなどはほとんどワンプレートスタイル。
その時にお皿の数で数えず、ワンプレートの中に入っている「料理の数」で判断します。
「ハンバーグがメインのワンプレート」の場合だと。
- ライス、パン→主食
- ハンバーグ、付け合せサラダ→主菜・副菜
- スープ
お皿の数は少なくても、実際の中身は和食の組み合わせとあまり変わりません。
付け合せのサラダだけでは副菜不足なので、他に野菜のサイドメニューを足すといいでしょう。
逆に、付け合せがじゃがいもやスイートコーンだけだと炭水化物過剰になってしまい、副菜としてカウントするには無理があります。
注文する前に中身をよく確認しましょう。
油に関してはどうしても多くなりますので、その分夕食は油を控えめにした食事にするなどして調整するクセをつけておくと安心です。
まとめ
日本人なら何となく落ち着く「和食」。
実は健康に配慮した素晴らしい食事だったんですね。
日本の食生活は多国籍が混在する状態。
食べたいものが何でも食べられる、こんなに食のバリエーションがある国は世界でもまれです。
そんな中だからこそ、改めて和食の魅力が引き立つというもの。
今日の夜は純粋な「一汁三菜」にしてみませんか?