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もちもちになって美味しくなるので、結構好きです!
数年前からポピュラーな食材として流通していますが、本当はもっと前から普通に使われていたのが米粉。
言ってみれば、日本人の食生活に古くから根付いていた食材でもあるんですね。
今回は、知っているようで知らない「米粉」について書いてみます。
米粉が日本を救う?
米粉は小麦粉に代わる粉としても注目されています。
日本で販売されている小麦粉は、ほとんどを海外からの輸入に依存しているのが現実。
「国産小麦」というだけでお値段がちょっと上がるのも納得ですね。
その点、米粉の材料となる米は国内生産で流通の大部分ををまかなっています。
米粉の活用が進むことで国の食料自給率のアップも見込めるので、農林水産省では米粉の活用を推進しています。
農林水産省によると、輸入小麦を国産の米粉で代替し、パン1個に使用する米粉量を80gとして計算すると、国産米粉パンを1人が1ヶ月3個食べると、自給率が1%アップするとの報告も。
小さな積み重ねではありますが、今後の日本の産業のためにみんなができることです。
そもそも「米粉」とは?
最近は製菓材料としても人気が高まっている「米粉」。
なんだか特別なものにも思えますが、実は随分前から普通にあったジャンルです。
「上新粉」「白玉粉」「もち粉」など、主に和菓子の材料に使う粉類は「米粉」なんですね。
違いは、原料となる米の種類と製法によるものです。
上新粉
「うるち米」が原料。精白したうるち米を乾燥させた後、細かい粉状にしたものです。
コシと歯ごたえがありますが、粘りが少ない分歯切れが良い仕上がりになるのが特徴です。
白玉粉
「もち米」が原料。洗ったもち米を水に浸し、その後水を加えながら石うす等でひきます。
そこから沈殿したものを乾燥させて作ります。
もち米の中のでんぷん質を丁寧に取り出した米粉なので、まろやかな食感が特徴。
粒子が細かいので消化もいいとされていて、冷やしても固くなりにくいのでお団子の材料として重宝されます。
原料がもち米であることと、製造工程で手間がかかっていることから、米粉の中では一番高級なものになります。
もち粉
「もち米」を材料にして、上新粉の製法で作ると「もち粉」になります。
白玉粉の代用品としても使えますが、より粒子が細かいので求肥(ぎゅうひ)など、より食感は柔らかな和菓子によく使われる米粉です。
製菓用の米粉・製パン用の米粉
似たようなもんだと思いがちですが、お菓子を作るのとパンを作るのではちょっとした違いがあります。
- 製菓用:100%米粉
- 製パン用:「グルテン(小麦たんぱく)」を20%以上含む米粉
スポンジケーキなど洋菓子を作る時、粉類を入れて混ぜる時は「さっくりと切るように混ぜる」「練りすぎないように」と書いてあるレシピになっていますよね?
こねるように混ぜてしまうと、小麦粉に含まれている「グルテン(小麦タンパク)」が形成されてしまい、ケーキに大事なふんわり感が損なわれてしまいます。
一方、パンを作る時には「グルテン(小麦たんぱく)」の形成が重要になります。
製パンにおけるグルテンは、網目状の膜を作って酵母(イースト)が作るガスを溜め込む役割をします。
言ってみれば、グルテンがしっかり膜を作ってくれないとパンが膨らまないわけですね。
通常の小麦粉を使ってパンを作る時も、料理に多用する薄力粉ではなく、より強いグルテンが作れる強力粉を使います。
米粉の優秀ポイント3選
ダマになりにくいので扱いやすい
前述のように、米粉100%であればグルテンの形成がありません。
粉類を料理に使ったときにダマになってしまうのは、グルテンが作られてしまったことで馴染まなくなってしまったことが原因です。
米粉を使えばダマになりにくくなります。
失敗しがちなホワイトソース、とろみつけ、天ぷらの衣なども、米粉に置き換えるだけでかなり作りやすくなるはず。
離乳食でも安心して使える
通常は生後5~6ヶ月程度から離乳食を開始します。
まず最初はペースト状に潰したお粥をスプーン1杯から始めますが、これはお米の消化の良さとアレルギー反応の少なさからくるもの。
10年以上病院で管理栄養士をしていますが、米アレルギーという患者さんはほとんど見たことがありませんでした。
行政の栄養士さんなら見ている人も多いかもしれませんが・・。
アレルギーは食品中のタンパク質が体内で反応して起こる症状。
小麦アレルギーは何度か出てきているグルテンによって起こります。
小麦アレルギーがあるお子さんには、代用品として米粉を一番にオススメします。
使い方も小麦粉と同じですし、大人が一緒に食べても味や風味に違和感がありません。
お子さんの分だけ別作りにする必要がないので、親御さんの負担軽減にも繋がります。
※小麦アレルギーがある人・家族にいる人は、必ず「米粉100%」のものを選んでください。
前述の製パン用米粉のように、原材料に「グルテン(小麦たんぱく)」を含むものがあります。
裏面の栄養成分表示をよく確認してください。
油の吸収率が小麦粉より低い
揚げ物をする時、小麦粉を使う場合と米粉を使う場合では油の吸収率が違います。
実際に口に入る油の量は、使う材料によってこれだけ差が出るんですね。
小麦粉よりサクッと仕上がるのは、油の吸収率が低いことが理由。
よりヘルシーに揚げ物を楽しめるのはいいですね!
まとめ
ちょっとコツが必要な料理からアレルギーの代替食品まで、幅広く活躍できる米粉。
国内で生産し消費するサイクルを作ることで、日本の食糧事情の改善と農業の安定にも繋がります。