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私大好きです!
黒糖はさとうきびから作られる
食の記念日は毎日のように設定されていますが、「4月の第4日曜」はさとうきびの日とされています。今年の場合が「4月25日」。
4月に制定されたのは、さとうきびの収穫作業によるもの。
通常さとうきびの収穫は1~3月にピークを迎え、4月には新しいさとうきびの植え付けが始まります。まさに、さとうきび農家さんにとってはその年のスタートの月。
さとうきび産業の発展と、さとうきび農家の生産意欲を向上させることを目的として、沖縄県糖業振興協会が1977(昭和52)年に制定しました。
さとうきびを取り巻く環境が危ない!?
生産量が年々減少傾向
記念日制定の際に、わざわざ「農家の生産意欲の向上」って目的を立てているさとうきび栽培。
さとうきびの国内生産量は多少の増減はあるものの、平成に入ってから徐々に減少してきているようです。
理由として、
- 生産農家の高齢化による作付面積の減少
- 不作になってからの回復が大変
高齢化はどの産業でも問題になりますが、さとうきびの生産に関しては特に大きな問題です。
背の高いさとうきびの根本から斧で落とし、てっぺんの糖度の低い部分や葉っぱを全部取り除き、残った茎部分を束ねて出荷します。テレビなどで見たことがある人も多いかもしれませんね。
近くになるのよ。
高齢の農家さんには確かに難しいのかも。
現在は機械化が進んでいるようですが、それでも軽作業になるわけもなく。高齢化がダイレクトに作付面積の減少に結びついているようですね。
また、さとうきびは一度不作になると、回復するまでに3~4年ほどかかるとも言われています。
さとうきびは災害に比較的強いとされていますが、日本で栽培されているのは鹿児島県南西部や沖縄県のみ。毎年台風が直撃する地域なので、非常に過酷な環境であることは否定できません。
ここ数年の自然災害は被害が大きく、人間の想定を大きく超えることも多いように感じます。
そんな中で特定の地域のみで栽培されている作物を守るのは難しいのかもしれませんね。
豊作でも問題が
平成に入ってからの一番の不作は平成23年。そこから生産性向上の施策の影響もあって豊作が続いているといいます。
豊作になればなるほど、砂糖の生産に人手が必要になりますし、できた製品をしっかり流通させてさばいていくことが必要に。
ここに絡んでくるのが、数年前から国が取り組んでいる「働き方改革」。
その中で「時間外労働の上限規制」という課題がありますが、「働き方改革」が始まった当初は規制から除外される職業もありました。
医師など健康を守るために必要とされる業種や、生活必需品を扱う工場などですね。
砂糖を作る工場も、実は規制除外対象とされていて2交代制で砂糖の生産に励んでくれていました。が、法改正から5年後の令和6年にはこうした工場にも時間外労働の上限が課されることになっているといいます。
そのため、今までのような勤務ができなくなるので、生産体制が脆弱になる可能性もあります。
両立はとても難しいことなのよ。
また、豊作だと砂糖の生産量も上がっていきますが、さばききれずに在庫として余っている黒糖があるという問題も。
国内消費だけでなく、日本の特産品として海外への進出やブランディングも今後の課題といえるでしょう。
黒糖の活用法
大事な試験の直前にパクっと一口
これは実際に私が管理栄養士の国家試験を受ける時にやったことです(笑)。
落ちたらシャレにならない試験の前に黒糖をひとかけ食べることで、脳みそに必要な糖分を補給しておくというやり方。
黒糖をさらに精製することで白砂糖になります。
精製することでさらっとした感触になり、料理にも使いやすく保存しやすい面もありますが、その分吸収も早くなります。
黒糖は白砂糖に比べて吸収がややゆるやかになるので、白砂糖よりも好まれる場合もあります。
吸収がゆるやかな黒糖を摂ることで、即効性+持続性を兼ね備えた糖分補給ができるというわけ。気分的にもやれることは全てやった感があって気持ちも上がります。
もちろん理論上のことですから、黒糖があれば何でも合格できるわけではありません(笑)。
「自家製黒蜜」にしておけば使いみちが広がる
黒糖ってなんか良さそうって思って買ってみても、意外に使いみちが見つからないというお悩みも。
私もお菓子作りのために黒糖の一番小さいパックを買ってみたものの、お目当てのお菓子を作った後はどうしたもんかと思いながらほっといてしまう・・。密封が甘いとカチカチになってしまって余計に使いづらい・・。
そこで考えたのが「溶かして黒蜜にしてしまえ!」という荒業でした。
鍋に黒糖を入れてできる限り砕き、黒糖に対して2倍の水を入れて煮溶かすだけ。
焦げ付かないように木べらでかき混ぜながら作ることと、最後にアクを取ることを気をつければ簡単にできます。
実際に作ってみました!
材料
- 黒糖 100g
- 水 200cc
- 黒糖を鍋またはフライパンに入れ、大きなかたまりは砕く。
- 水を加えてある程度溶かし、火にかける。
- 沸騰したら中火で煮詰めていく。
多少の粒が残っていても全然平気。火にかけて混ぜているうちになくなります。
沸騰したてはこんな感じ。まだまだ水っぽい。
煮詰めていって、全体に細かく茶色い泡がシュワシュワ出始めたら煮詰まったサイン。
ボウルなどに移して冷ましてから使います。
冷ましているうちにより固くなるので、より使いやすくなりますよ。
今回の分量で大体1/2カップ弱の黒蜜ができます。使い切りにはちょうどいい量かな。
ホットミルクに入れたり、パンケーキにかけたりとスイーツ系にも使えるし、煮物などに使うとツヤも良くなります。溶かしてある方が粉状より使い勝手がいいので無駄なく使えますよ。
今回は「黒糖バター」も作りました。
- 有塩バター50gを室温に戻し、やわらかくなったら練ってクリーム状にしておく。
- 自家製黒蜜をティースプーン2杯加えてよくなじませる。
冷蔵庫から出したてだと硬いので、早めに外に出しておくか、焼き立てのトーストに乗せておくといい感じに溶けます。
家で作れるのは嬉しい!やってみよう!
まとめ
日本では限られた場所でしか栽培されないさとうきび。
特殊な作物のように思われますが、日常の食卓に欠かせない砂糖を作ってくれる大事な作物です。
大変な作業工程を経て我が家に来てくれる食材。