!本サイトはプロモーション・広告を含んでいます。
今回は女性特有の体調管理についての記事です。
私自身の体調についても触れます。
また、一部で痛みや婦人科外来での処置に関する記述があります。ご了承の上、読み進めてください。
私は自分の体調管理の一環で、婦人科外来にて「ミレーナ」を入れてもらいました。
それってなんですか?
海外では割とメジャーなものなのよ。
一般的には「リング」と呼ばれる、避妊効果の高い薬のことです。
私は今回、「避妊目的」ではなく「治療目的」で入れました。
なかなかない経験でしたので、今回レビュー記事にしてみました。
今後の参考にしていただけると幸いです。
ミレーナって何?
子宮の中で作用する薬
製薬会社である「バイエル薬品株式会社」から販売されているものです。
ミレーナ52mgは、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮内システム(IUS: Intrauterine System)です。低用量経口避妊薬(OC)の避妊効果と、子宮内避妊用具(IUD)の長期の避妊が可能であるという特徴を持っています。
「薬」といっても、錠剤やカプセルのようなものではありません。
T字型の柔らかいプラスチックでできていて、軸の部分から持続的に薬が出てくる仕組みになっています。
一度子宮内に装着すれば、問題がなければ最長5年間は効果が持続します。
一回使えばしばらく気にしなくていいんだ。
過多月経・月経困難症の治療効果
ミレーナから放出される黄体ホルモン(レボノルゲストレル)は、子宮内膜の増殖を抑える働きがあります。
内膜が厚くならない(薄い状態)ということは、生理で排出される月経量も少なくなります。それに伴い痛みも軽くなります。
これは過多月経・月経困難症の治療に役立ちます。
過多月経:経血量が異常に多く、日常生活に支障をきたす状態。
月経困難症:月経期間中の疼痛や吐き気、便秘や下痢などの症状が重く、日常生活に支障をきたす状態。
いずれにしろ、生活に支障が出る状態が改善に向かうことが期待できるのは嬉しいですね!
避妊効果
前述のように、ミレーナは子宮内膜の増殖を抑えます。
それにより妊娠の成立(受精卵の着床)を妨げることができます。
また、ミレーナは子宮入り口の粘液を変化させて精子が膣から子宮内に侵入するのを妨げる効果があります。
100%確実に避妊できるわけではありませんが、1年に妊娠する確率は約500人に1人(0.2%)とのこと。
性病予防と避妊効果が期待できるのはコンドームですが、それは当事者お互いに正しい知識と同意がなければ成立しません。
そういった意味合いでは、自衛の手段として挙げられるのはある意味必然かもしれませんね。
月経の回数が減り、あっても軽くなる
ミレーナ装着後の日数の経過とともに、月経の回数が減り、1年後には約20%の確率で月経が起こらなくなるそうです。
子宮内膜が薄い状態が続くことで、月経自体が起こらなくなるんですね。
あったとしてもかなり軽くなるそうです。
毎月やってくる憂鬱な時間が減るのはとにかくありがたい!!
身体的な負担もありますが、イライラなど精神的な負担も減らせそうですね。
生理が再開して、妊娠する準備もできるから心配ないわよ。
それなら安心!
れもんの経過
もともとは低用量ピルを飲んで月経をコントロールしていた
私は25歳のときに子宮内膜症を発症しています。
右卵巣のチョコレート嚢胞で、卵巣が通常の3倍近くに腫れ上がっていました。
治療自体はディナゲストという薬を使っていましたが、この薬は月経を止めて治療するもの。
その後、将来の妊娠に備えて定期的な月経を戻すため、子宮内膜症の寛解を確認した後に低用量ピルの内服に切り替えました。
その後は無事に2人授かり、ピルはやめていましたが、今度は月経前のイライラなどの不調(PMS:月経前症候群)に悩まされ、ピルを再開したのです。
また、仕事にも影響が出ないようにしたかった、さらに妊娠しないようにしたかった、予定が立てやすいと当時のニーズに合っていたのもあります。
飲み忘れてリズム崩壊 40代間近でやめるタイミングかも…
ただ、忙しい中で毎日飲み続けないと効果が薄れてしまうもの。
最初の数年は大丈夫でしたが、子どもが産まれて忙しくなるとアラームを止めるだけ止めて、実際飲むのはどうしても後回しに。
また、ピルを飲んでも強い痛みや吐き気がったり、飲み忘れが影響して月経自体が予定とズレてしまったりと、メリットを感じなくなっていったのです。
ピルを使って子どもたちの行事や旅行に合わせて生理の日をズラしたりしてたので、サイクルが狂ってしまったのかもしれません。
さらに、低用量ピルの服用に際して、40代以降は血栓リスクも上がるので心配でした。
実際に私が栄養相談をした患者さんで、急性の脳梗塞で入院した40代女性でピルの副作用による血栓が原因と言われた方がいました。
重大な病気のリスクは避けたいと考えたのは当然だったかな。
最初にピルを飲み始めた頃よりも、守らなきゃいけないものも増えてたし。
30代半ばを過ぎて、いつまでも服用はできないなぁ~・・と気になってはいたのです。
ピルをやめる相談をして、ミレーナを勧められる
手持ちのピルが残り1シートになったタイミングで、今後の相談をしに婦人科外来へ。
そこでミレーナのことを初めてきちんと聞きました。
ミレーナは子宮内で作用する薬なので、ピルのように薬剤成分が血流に乗って全身に回ることがないので、その分痛みや吐き気の軽減にもつながるとのこと。
状況からいって月経困難症・PMSの診断名で保険適用になるので、ピルを続けるより経済的とのことです。
私のかかりつけでは。ピルは1シート2500円。1年で30000円ちょいかかる計算です。
他の病院でピルを検討したときには、1シート5000円近くしたクリニックもありましたので、病院によってはもっと維持費がかかるかもしれませんね。
一方で、ミレーナを保険適用で装着すると10000円ちょっと。
装着に関して入院も必要なく、その後の検診も頻回ではないとの説明でした。
総合的に判断し、まずは1回入れてみようということになりました。
実際に入れてみた
事前処置で検診&月1回注射に通う
ミレーナ本体を入れる前に、子宮頸がん・子宮体がんの検診を行い、異常がないことを確認した上で、前処置としてリュープリンという注射薬を月1回×6クール打つことになりました。
何もしないでミレーナを入れることもできますが、ある程度子宮内膜がある状態で入れると不正出血がダラダラ続くことになり、生活に支障が出るかもしれないとのこと。
リュープリン注射には月経を止める作用があります。
子宮がんや子宮筋腫などの手術前に打つこともある薬剤で、私も幾度となくカルテ上で見た名前でした。
事前にこの注射で月経を止めてからミレーナを入れることで、不正出血などの不調を予防する意図があるようです。
保険適用なのに数万かかったのはこの注射のせいです・・。
月経がなくなったところで装着のスケジューリング
とはいえ、私は2回打った時点で月経が完全に止まったので、全クール打たずに済みました。
念のため3クール目を打った後にミレーナを入れるということでスケジュールを組むことに。
日帰りの外来で処置できますが、ネットで痛いと聞いていたので(怖い!!)翌日に何の予定も入らない日を選んで予約しました。
装着時は・・
朝9時にクリニックに到着。お手洗いを先に済ませて待合へ。
座った瞬間すぐに呼ばれました。心の準備が~!・・と思っていたら、まずは事前にボルタレン坐薬を入れると。
痛み止めですね。予防的な処置として先に入れて、15~30分後にまた呼びますと。
もうビビりまくりました。
そして呼ばれ、いざ内診台へ。
子宮口を広げると鈍い痛み。これは不快だけど何とか我慢できる。陣痛に比べれば・・と耐えていたら。
思わず腰が引けるほどの激痛。一瞬陣痛かと思った。
数回そんな激痛が襲ってきた後、こちらに看護師さんがこちらに回ってきてくれました。
「大丈夫?もう入れ終わったから、後は消毒だけしたら終わりますからね~。もう少しだけね」
と、優しい声で教えてくれました。
装着後の生活
痛くて帰宅するのも大変だった
終わって内診台から降りて身支度をしようにも、痛くてまっすぐ立てない。
へっぴり腰で着替え、先生の話を聞いてお会計へ。
その後の帰り道も、電車やバスの振動でズキズキ痛い。
10時半くらいに何とか帰り着いてからは、必死に部屋着に着替えて布団に倒れ込みました。
時間的には大した長丁場ではなかったのに、圧倒的な疲労感に襲われましたね。
下腹部が痛くてじっとしていられないにも関わらず、寝返りで体勢が変わると痛くてたまらない。
ボルタレン坐薬を外来で入れたので、追加のロキソニンは時間的に飲むこともできず、ただ耐えるのみ。
15時くらいになってようやく痛みが落ち着き、さすがに空腹でご飯を食べましたが、胃が動いたからか痛みがぶり返してしまい、そこから夜まで寝たきり。
唯一の救いは、痛みの割に出血がとても少なかったこと。
ナプキンを替えにお手洗いに行く余裕もなかったので、これはありがたかったですね。
翌日には痛みはなくなったものの・・
ひどい痛みは処置の当日だけ。
とはいえ、翌日以降はお腹が張っていて、ガスが溜まっているようなゴロゴロ感が持続。
たまに思い出したようにシクシク痛むこともあり、不快感は消えませんでした。
ミレーナ検討をするときのポイント
抜群のコスパを持っているのは間違いないものの、それは一度導入した後だから言えること。
今後ミレーナを検討している人のために、考えておくべきチェックポイントを解説します。
痛みに強いか
私自身は痛みに強い方で、注射もなんでも平気。本気で痛いと思ったのは陣痛くらいでした。
そんな私でも、今回の処置は震えるくらい痛かったです。
脅すわけではないですが、甘く見てるととんでもない目にあいます。
痛いのが大の苦手・・という方はよくよく考えましょう。
処置の違いがあるのかも?
事前の処置が充実しているか
クリニックによって事前処置が違っているようですね。
事前の注射や痛み止めの予防投与がなく入れる人もいるようで、どういう過程を経て入れるのかはしっかり確認しておく必要があります。
また、半日か日帰り入院扱いで麻酔をして処置をしてくれる病院もあるみたいですよ。
特色は各病院によってかなり違うようです。
自分が安心して臨める処置をしてくれる病院を探すのもアリです。
納得できる病院が見つからない・やっぱり怖い・・という人はピルでの管理をオススメします。
こちらの「Anypill」については、詳しく解説した記事もありますので一緒にどうぞ。
Anypillでピルをもっと身近に ピル服用歴10年のワーママが解説
他にもオンラインでとても丁寧に診察してくれて、最短翌日ピルが届くサービスも人気です。
私も使いましたが、とても簡単でしたよ。
保険適用になるか
私のように治療目的なら1万円程度で入れられます。
実際には前処置の注射も含めて25000円程度かかりましたが、それでもピルを飲み続けるよりは全然安く上がります。
出産経験があるか
子宮内に入れるシステムなので、出産経験の有無も関わってきます。
出産経験者しか適用しない方針のクリニックもあるようです。
出産未経験でも装着できないことはないようですが、医師の診察次第ではミレーナ適用外になることもある場合もあります。
仮に適用になったとしても、出産していない人の子宮口は狭くて固く、痛みや違和感を伴うことが多いようですね。
「ミレーナ」を入れた後の生活は?
外来で処置してもらったのが2020年11月末。そこを起点として、定期検診を目安に書いていきます。
1ヶ月後
ちょこちょこ出血はしています。赤い血ではなく、黒~茶色に退色した出血。通常の生理とは違います。
おりものシートで十分対応できる程度の量なので、生活に支障は出ません。
1ヶ月以降~3ヶ月目まで
1月の中旬くらいに、ちょっと出血量が増えました。とはいえ、おりものシートを交換する回数が増えた程度で済んでいます。
軽い下腹部痛とだるさが伴っていたので、もしかしたらこれが普段の生理にあたるのかもしれないですね。でも、今までの生理に比べたら雲泥の差です。
この症状は3日程度で軽減され、また何も感じない状態に戻りました。
翌2月は黒っぽい出血がやや多め。念の為多い日用のナプキンで数日過ごしました。
以前の生理に比べたら全然少ないですが、おりものシートだとちょっと気になるかな~という感じ。
1月の出血が少なかった分、2月は少し多めなのかな?
生理前のイライラや何となくダルいような感覚はまだ少しあります。なかなか根深いもんです。
3ヶ月~半年まで
さらに3ヶ月経過し、生理らしい出血はほとんどなくなっています。
たまに思い出したように鮮血がついたりしますが、何かの拍子に出血した程度なので持続はしません。
検診で一応相談しましたが、装着自体は問題ないのでほっといていいそうです。
半年~1年
1年検診でも問題なく、きちんと所定の場所に収まっていました。
これだけ期間があればしっかり安定するようですね。
生理はほぼなくなり、ごくたまに赤っぽいおりものが付く程度。以前の検診時よりもずっと少なくなりました。
痛みも違和感も皆無で、何のイベントがあっても生理予定日とにらめっこすることも一切なくなりました。
1年使ってみた今、ミレーナの効果をひしひしと感じます。
去年装着した頃は、あまりの痛みにビビりすぎて「もう次は入れない!」と思っていましたが、最近は気持ちが変わりました。
こんなに便利なものはないのでは?
というか、装着当日+数日の痛みを乗り越えれば5年も楽に暮らせるってこと?
コスパが良すぎる!
今は再装着する気満々です。
痛いのは5年の間でほんの数日。我慢できます。
そう思うほど、抜群に快適な生活を送れていますよ。
【追記】番外編(?)ミレーナ装着中に起こったこと
カンジダになっちゃった
私は若いころから疲れが溜まるとカンジダを繰り返していました。
娘を出産してからはほとんどなかったのですが、ミレーナを入れて1年ほど経った頃に久々のカンジダになりました…。
ちょうどフリーランスのWEBライターとして軌道に乗ってきた頃で、案件を獲得するために精力的に働きまくっていたとき。
ある日座っていられないほどのかゆみに襲われ、「あいつが来た…」と思って婦人科に行きました。
ミレーナが入っているからといって特別な処置はなく、いつも通りの膣座薬と塗り薬を処方。
ごく普通に終わったので、ミレーナのせいで治療できないことはないので安心してくださいね。
一般に、ミレーナの装着によって制限されることはありません。
たまに聞くとしたら、旦那様やパートナーと致すときに抜去用の紐が当たって痛いとかなんとか。
それも人によるので、必ず痛い思いをするわけではないようですね。
まとめ
かなり痛い描写が続いてしまってすみません・・。とにかく衝撃的だったもので。
ただ、医療的なメリットは素晴らしいものです。
今は本当に楽をさせてもらっています。
毎月のコンディションが安定し、仕事も家事も非常にはかどるので助かってますよ。
検討の余地はあると思います。