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※画像は「日清医療食品株式会社 公式HP」より引用
私は大学病院で管理栄養士を16年やっていました。
日々たくさんの業務がありましたが、栄養相談という業務があります。
文字通り、患者さんに向けて今後の食事療法について説明したり、継続指導をしながら現状に合わせた方法を提案することです。
患者さんの病状や取り巻く環境は人それぞれで全く違うため、教科書どおりのお話では意味がありません。
丁寧に状況を聞き取り、難しいと感じる点に共感し、患者さんに合わせてオーダーメイドの食事療法を作り上げていくことが大切。
ただ、どんな患者さんでも共通するのが、「食事療法を長く続けていくのは難しい」と思っていること。
食事は毎日3回あり、毎回同じものを食べるわけにもいきません。
その都度内容を考えなければならないし、そこに疾患に合わせた食材のチョイス・調理法が加われば大変なのは当たり前です。
体調が良ければ何とかなるかもしれませんが・・。
不調のときにはキッチンに立つのも嫌になってしまい、そのまま食事療法も途切れてしまう・・なんてことは日常茶飯事です。
そんなときに役立つのが「宅配食」です。
私も栄養相談でオススメしたことは数しれず。
実際に上手に使って食事療法を続けている患者さんも多くいます。
今回の記事では、年間2500件以上の栄養相談を行う病院の管理栄養士である私が、宅配食の賢い使い方をお話します!
中でも、病院給食シェアNO.1と言われる企業「日清医療食品株式会社」が提供する宅配食「食宅便」について取り上げます。
そもそも「宅配食」とは?
「ケータリング」とは違う配食サービス
おうちにお弁当が届く・・というと、イメージされるのはお弁当の仕出しや出前、パーティー用のケータリングなどが多いと思います。
特徴としては・・。
- ジャンルが決まっている(和食、洋食、中華など)
- 注文してから作って届けられる
- ご飯・おかずともに量が多く、基礎疾患がある人には多い
一方の「宅配食」は・・。
- 冷凍または冷蔵で保存する弁当
- セット購入すると和・洋・中などの複数ジャンルが揃っている
- おかずのみのセットもあり、主食量は自分で調整できる
- カロリー・塩分・タンパク質などの制限が設けられており、治療食として使える
いわゆるケータリングとは違い、基礎疾患がある人でも安心して食べられるお弁当のことなんですね。
管理栄養士が監修する「治療食のお弁当」
宅配食が治療食としても使えるのには理由があります。
それは「メニュー監修に管理栄養士が携わっている」から。
食事療法は、単に特定の栄養素を減らせばいいと言うものではありません。
疾患の治療と同時に、体の機能を維持していくのに必要な栄養素も確保しなければいけません。
管理栄養士は治療食のプロフェッショナル。
食事療法に合わせた調理法からちょっとした手抜きの仕方まで精通しています。
毎回自分の力だけで食事療法を続けていくのは至難の業。
管理栄養士監修の治療食弁当があれば、何も考えずに安心な食事を摂ることができます。
また、まだ何の疾患もない人にもオススメです。
特に40~50代は少しずつ疾患の影が見え隠れする頃。
お子さんも手を離れていき、食事も簡素になりがちです。
加齢と食生活の変化が同時に進みやすい年代こそ、疾患を予防する意識が大事といえます。
そんなときに予防的な意味も含めて宅配食を利用する方も多いようですね。
毎食とは言わず、不摂生が続いたと思ったときに食べて一度リセット・・というのもいいかもしれません。
冷凍・冷蔵保存可能で常備できる
多くは冷凍食品としての提供ですが、一部冷蔵もあります。
いずれにしろ、通常の出前よりは日持ちがするので常備しておくことができるのも強み。
まとめて買っておき、疲労が溜まったときなどにピンポイントで使うことができます。
困ったときにさっと頼れるものがあれば、心のセーフティネットの役割も果たせます。
「食宅便」を出してる会社はどこ?
病院の給食委託ではシェアNO.1企業
「食宅便」を展開している「日清医療食品株式会社」は、もともと病院のリネン(シーツとかのリース・クリーニングなど)の会社でした。
病院や福祉施設の厨房委託業務をいち早く始めたリーディングカンパニーでもあります。
会社全体で管理栄養士が9000人以上在籍し、様々な顧客ニーズに合わせた調理・管理業務を行っています。
委託側が献立作成を行う施設も多く、バラエティーに富んだメニュー展開も。
また、衛生管理に関する分野も徹底しており、マニュアルや現場での指導なども徹底されています。
手洗いのタイミングや調理器具の扱い、食材の中心温度の測定方法など多岐にわたって細かく規定があり、安全な食事の提供に寄与しています。
働く従業員の皆さんは覚えることも多く、人では少ない中で現場を回していくご苦労は多いでしょう。
ですが、施設側の者としてはマニュアルに基づき、正確で安全・安心な仕事をしていただく委託会社の皆さんには感謝です。
「食宅便」は、病院での治療食の提供のノウハウを活かした製品であり、日清医療食品の強みが存分に詰まっているものだと思います。
「食宅便」はニーズに合わせて多種多様なラインアップ
「食宅便」では、様々な形態のお弁当が用意されています。
- おまかせコース
- 低糖質セレクト
- 塩分ケア
- カロリーケア1200
- カロリーケア1600
- たんぱくケア
- やわらかい食事
- おこのみセレクトコース
- まんぷく亭
1日1食を食宅便に置き換える想定で、1週間分=7食セットが基本です。
おまかせコース
約160種類以上のメニューから、オススメの料理をおまかせでチョイスしてくれるコースです。
和・洋・中のジャンル、魚・肉・卵など主菜の種類がかぶらないように選んでくれるので、最初にどんなもんか試してみたい人向けのセットです。
低糖質セレクト
糖質を抑えたい人向けのコース。
1食あたりの糖質を10g以下に抑えています。
「ロカボ(ゆるやかな糖質制限ダイエット)」では1食あたりの糖質を20~40g程度に制限するとされています。
ただ、これなら倍量食べてもロカボじゃない?・・と思ったら大間違い。
このコースは「おかずのみ」です。
糖質がガッツリ含まれている主食(ご飯・パンなど)は自分で用意します。
主食量は自分の目標体重やロカボの度合いによって調整しましょう。
過度に摂取した糖質は、体内で脂肪に変わります。「食宅便 低糖質セレクト」
また、糖尿病で薬やインスリンを使っている人は、糖質制限をやりすぎると、病状や使用薬剤によっては低血糖発作を起こす危険があります。
必ず医師や管理栄養士・薬剤師に相談してからにしましょう。
糖質って本当に悪者?実は減らすと危ない、糖質の知っておくべきアレコレ
塩分ケア
1食あたりの塩分を2.0g以下に抑えたコースです。
塩分摂取量は誰でも多くなりがちで、「日本人の食事摂取基準2020」では平均して1日10.4gという結果が出ています。
また、目標摂取量は男性7.5g未満・女性6.5g未満であり、高血圧など生活習慣病のリスクがある場合には男女とも6g未満まで抑える必要があります。
なかなか厳しい数字ではありますが、それだけ塩分過剰が引き起こす病気は多いということですね。
1食あたり2.0gは、1日6gとしても約1食分の塩分量に相当します(1日3食ですからね)。
たとえ1食でもしっかり塩分制限できている食事があれば安心です。
血圧が心配な方に。おいしい減塩対策始めませんか? 「食宅便ケアシリーズ」
カロリーケア1200
1食あたりのカロリーを約400kcalに抑えたセット。
おかずのみのセットで、ご飯を100g(女性用茶碗に軽く1杯)食べることが前提です。
必要エネルギー量が1日1200kcalというのは非常に少ない部類です。
体を動かす機会が少ない高齢者や厳しい減量を医師から指導されている人など、適用される人は限られてくると思います。
60代までは少なくとも1600~1800kcal程度必要な場合が多いので、1200コースを検討している人は一度管理栄養士に相談してみましょう。
ご飯を150g程度に増やせば1食500kcal程度まで増やせますので、主食量で調整するのもいいでしょう。
カロリーケア1600
1食あたりのカロリーを約530kcalに抑えたセットです。
これもおかずのみで、ご飯を150g程度食べることが前提。
こちらの方が当てはまる人も多いのではないでしょうか。
1日のカロリーを1,200kcal・1,600kcal以内に抑えたい方に。「食宅便ケアシリーズ」
たんぱくケア
1食あたりのたんぱく質を13g程度、塩分を2.0g、カリウム500mg、リン270mg以下に抑えたセット。
ご飯150gと一緒にいただきます。
慢性腎不全の患者さん向けのお弁当ですね。
腎不全の食事療法は注意する栄養素が多く、特にこのお弁当で制限されている4つの栄養素は非常に大切です。
自分で作るには大変な治療食なので、このセレクトは強い味方になること間違いなし!
ただし、腎不全が悪化して透析を導入している人にはたんぱく質が足らないので注意が必要です。
透析導入後にこのお弁当を使いたい場合には、たんぱく質を含む食品を少し足すといいでしょう。
おかずを足す時には0.5人前程度の量が適当。
多く足しすぎるとせっかくの制限がムダになってしまいます。
また、乳製品もたんぱく質は豊富ですが、吸収しやすいリンが多いので避けます。
たんぱく質を控えたい方に。 おいしく手軽にたんぱく制限「食宅便ケアシリーズ」
やわらかい食事
見た目はそのままの食事なのに、歯茎でつぶせる硬さで調理された不思議なお弁当。
噛む力が衰えた人、入れ歯が合わずに噛めなくなった人向けのセットです。
いわゆるムース食だと見た目がいかにも・・という感じで食欲もなくなってしまいますが、見た目は本当に普通の食事。
揚げ物やれんこんのような硬い食材でも、お箸でスッと切れるというから驚き。
私もその手のお弁当を病院で試食したことがありますが、あれは本当にすごい!
ごぼうの煮物を食べましたが、口に入れた後はホロホロっとほどけてツルッと飲み込めました。
それでいて野菜の風味やお出汁の味もしっかりしていて、ごく普通の煮物と何も変わらない。
おこのみセレクトコース
文字のごとく、自分で好きなように7食組み合わせて頼めるコースです。
ある程度食宅便を使っていて、好きなメニューができた人向けですね。
まんぷく亭
がっつり食べたい人向けの新ジャンルだそうです。
丼ものや麺類など、より普通の外食に近いものみたいですね。
カロリーは400~800kcalの間で幅広く、塩分も3g以上あるので治療食とは言い難いかも。
基礎疾患がなく、調理の手間を省きたい人向けです。
「食宅便」病院管理栄養士はこんな人にオススメしました
退院後の数日間のために
一人暮らしの患者さんは、退院後もそのまま自宅に戻られる人も多いです。
ということは、退院日の食事も自分で用意しなければならないということ。
整形で入院していた人のように食事制限がない人はまだしも、食事療法を必要とする患者さんにとっては一大事です。
入院中に筋力・体力も落ちており、通常の日常生活を送るだけでも大変な人も多くいます。
そういう人に、退院日から数日分の宅配食をオススメすることもあります。
入院中に頼んでおき、受け取りを退院日の夕方に指定しておけば、当日の夕食からすぐに使えます。
初めて治療食を取り入れる人のために
初めて食事療法を指導される人にとっては、内容はちんぷんかんぷん。
自分で料理する人も、旦那さんのために作る奥様も最初は戸惑います。
病院で提供される食事を見たとしても、実際に作るのは別問題。
また、今は感染状況も踏まえて面会禁止になっている病院も多く、病院食を目にする機会そのものが少なくなっています。
治療食のバランスや味付けなどを勉強する手段として、宅配食を使ってみるという手段もあります。
特に塩分制限は舌を慣らすことが一番大事。
今までの食事との違いを実感するには、しっかり管理された食事を食べてみるのが一番手っ取り早いです。
だんだん慣れてきたら宅配食をやめ、家庭で作るようにします。
透析患者さんに
透析患者さんの日常はとても忙しいです。
週に3回、1日4~5時間を透析に充てなければいけません。
透析を導入した後は、腎臓の機能を機械におまかせしなければならない状態。
命をつなぐためにはやめられない治療です。
全身の血液を濾過して戻す作業の後は、フルマラソンを走りきったくらいの疲労感があると言われます。
その後にきちんと制限した食事を・・なんてことは不可能に近いはず。
また、午前中に透析をしたとしても、自宅に帰るのは14~15時くらいになる場合が多く、昼食もその分後ろにずれ込みます。
透析では必要な栄養素もそれなりに持っていかれてしまうため、食事はしっかり摂ってもらうことが基本です。
が、透析日は食事が乱れやすくなる傾向があります。
そんなときに宅配食を常備しておけば、帰ってレンチンすればすぐに治療食が食べられます。
透析日の昼食だけなら、7食セットで2週間もつので経済的にも◎。
たんぱく質は不足しているので、朝食や夕食でたんぱく質性食品を欠かさないようにすればOKです。
忙しい中高年の皆さんに
基礎疾患がない人でも、時間に余裕がない人もいるでしょう。
仕事がある人もいますし、家族の介護などで家にいても休まらない人もいるはず。
しかし、中高年~高齢に差し掛かる年代では生活習慣病のリスクも高くなりがち。
特に忙しくて食事も適当になり、病院にも行く暇がない・・なんて人は要注意です。
自営業の人になると、健康診断の義務もないのでほったらかしになる人も多いようです。
そんな人にも宅配食はオススメ。
特別な制限がかかっているものではなく、塩分のみ・カロリーのみ抑えたお弁当を週に何度か食べるだけでも違うと思います。
- 忙しくて不摂生が続いたとき
- 体重や体型が気になり始めたとき
- 要経過観察の検査値が出たとき
こんな人は、予防的に宅配食を食べてみるのもいいと思います。
病院では、患者さんの家族も一緒に宅配食を食べて体重が減ったというご家族にもお会いしました。
自分だけ違うものを食べるのは気が引ける・・という理由からでしたが、食べてみてよかったとのことです。
おいしい! ヘルシー! 簡単・便利! シニアに人気の「食宅便」
夫婦2人のご家族に
子どもがいない、または巣立ってしまって夫婦2人の生活になると、最も簡素化されやすいのが食事だと思います。
子どもの成長を思っていろいろな食材を用意し、量もそれなりに確保していたときと異なり、夫婦だけでは食べる量も内容も減っていくことが多いです。
ある程度の食事量を確保しないと、筋肉量など日常生活に関わる部分が弱くなりやすくなります。
たとえ病気がなかったとしても、通常の生活に困難が出るような状態では困るでしょう。
とはいえ、食材を腐らすのも嫌だし、そもそも2人分作るのは意外と面倒・・という方にも宅配食はオススメ。
毎食使うのは贅沢ですが、お弁当のストックがあれば栄養バランスも整えやすくなります。
いつまでも元気なお父さん・お母さんでいるためにも、上手く活用できるといいですね。
「食宅便」を利用する際の注意点
基礎疾患がある場合には管理栄養士に相談を
それぞれの人に必要な栄養量は、生活状況や年齢・体格などによって違います。
特に治療中の病気がある人、食事療法が必要とされている人は注意が必要。
どんな病気なのか、併発している病気がないかなど、さまざまな項目を判断した上で必要栄養量を医師が決めていきます。
単に「糖尿病だから」「腎臓病だから」といってお弁当を選んでしまうと、治療方針と離れた方向に流れていってしまうかも知れません。
現在どのような状態なのか、宅配食を選ぶならどんな内容のものを選んだらいいかは、必ず医師・管理栄養士に相談しましょう。
具体的な内容や注文方法などは管理栄養士に確認するのがオススメです。
複数の業者のパンフレットを持っていますし、中には試食用のチケットを持っている病院もあります。希望される人はかかりつけの病院で栄養相談を予約し、じっくり聞いてみてください。
冷凍庫のスペースを確保
まとめて頼めるのはいいですが、食べるまでは保存しておくことになります。
コンビニのお弁当を7つ買うのと同じくらいのスペースが必要になりますので、冷凍庫の整理は必須。
出しっぱなしで溶けてしまうと安全性が保証されません。
指定された方法で保管・管理しておく必要があります。
冷凍庫内に専用のスペースを作るか、自宅に届く日に合わせて冷凍庫の中身を使ってしまうようにしましょう。
主食の量を確認しておく
おかずのみのお弁当が大多数ですが、中にはパスタや丼ものなど主食も含まれたメニューもあります。また、主食量を100g・150gで食べることが前提となっているタイプもあります。
内容をよく見て主食量を決めないと、宅配食の強みが活かしきれない状態に。
例えば糖質制限のお弁当を頼んでも、ご飯をたくさん食べたら意味がないわけです。
もともと主食がついているタイプでは、それ以上の主食は足さないようにしましょう。
また、主食量の指定がある場合にはそれに従って食べるようにします。
病院管理栄養士オススメ!「食宅便」で栄養バランスアップ ~まとめ~
調理技術や冷凍技術の進化に伴い、宅配食も以前よりぐっと美味しく手軽になってきました。
一定数は冷凍のお弁当が気に入らない人もいますが、手間なく治療食が食べられるメリットは計り知れません。
食事療法は、一番ストレスがかかる治療法と言っても過言ではありません。
イチから内容を考えなくてもきちんと管理された食事が摂れることは、患者さんとその家族の精神的な負担を軽くすることにも役立つと思います。
食事療法が効果的に実践できると、病気の治療や合併症の発症予防にも役立ちます。
結果として体のコンディションを良い状態で保つことができるわけですね。
使い方さまざまな宅配食の「食宅便」。
ウェルネスダイニング料理キット ~自分で作るカンタン健康食 ~
【自分の好みやニーズに合った宅配食はどれ?】
【いろいろ比較してから選べたらいいのに・・】
そういう人は「比較ができる相談室」を使ってみましょう!