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「自粛太り」なんて言葉が定着し始めた最近。
それでなくても、ダイエットや健康管理などで「カロリー」を気にする人も多いのではないでしょうか?
実際どのくらいカロリーを摂ってるかって分かりづらいんですよね。
その中で役に立つのが「自分にとってちょうどいい食事量の目安」を知ること!
出てきた食事を見て、自分にとって多いか少ないかが分かれば、自宅でも外食でも調整できるようになります。
今回は、カロリーと上手に付き合う方法を管理栄養士が解説します!
- 日々のカロリーが気になる
- そもそも。どのくらいのカロリーを摂ればいいか知らない
- 何をどのくらい食べたらいいか分からない
カロリーを摂りすぎている人の特徴4つ
まず、カロリーの摂りすぎにつながりやすい食習慣を見ていきます。
患者さんに栄養相談をしていて多かったのは、次の4つの習慣。
外食が週3回以上ある
外食といってもいろいろありますが、どのジャンルでもそれなりにカロリーは高くなりがち。
外に食べに行って、水とサラダしか食べない・・なんてことはありませんよね(笑)。
最近主流になりつつあるテイクアウトも同じです。
食べる場所が違うだけですから。
油の使用量が多いこと、食事の量そのものが多いことも理由の一つ。
1日の終わりという解放感と、頑張ってお腹がすいているのでついたくさん食べてしまう。
そこで外食が多くなると、必然的にカロリーが多くなりやすいです。
間食を欠かさない
本来、3食の食事で必要な栄養を摂るのが基本の食べ方。
間食は魅力的ですが、習慣化すると知らないうちにカロリーの摂りすぎにつながりやすいです。
間食に食べるものというと、どうしても甘いものが多くなります。
仕事や家事の合間など、一息つきたいときについ手が出てしまう人も多いはず。
頑張ったあとは甘いものが欲しくなるのは仕方ないことですが、毎日のように食べていると減らすことが難しくなります。
無理やり食べるのをやめようとしても、かえって反動で爆食いしてしまうこともあるので、それはそれで考え物です。
1人前だと物足りない、お腹いっぱいまで食べる
よく「腹八分目」といいますが、毎回実践できている人はなかなか少ないのでは?
もともと食べる量が多い人もいますし、スマホを見ながらなんとなくダラダラ食べてしまう人もいます。
シーンは様々ですが、うっかりお腹がパンパンになるまで食べてしまった経験は、誰しもあるのではないでしょうか。
残り物がもったいなくて食べちゃう
お子さんが残したものを、もったいなくてパクっと一口食べてしまう人も・・。
少なく作って、あとから「足りない!」と言われて、また立ち上がって追加で用意するのは嫌。
どうしても多めに見積もって作りがちです。
そうすると、かなり高い確率で残ります。
それを捨てちゃうのも残しておくのも面倒で、つい食べちゃう人もいるんじゃないでしょうか?
必要なカロリーは「標準体重」からざっくり考える
学術的なことを考えると難しくなるので、「標準体重」を基準に考えるのが一番シンプル。
「身長(m)×身長(m)×22」で出てくる数値です。
例)身長160㎝の人
1.6(m)×1.6(m)×22=56.32㎏
という感じ。
ちょっと前までは標準体重「だけ」を基準にしていましたが、今は少し変わってきています。
あくまで計算上の数値だし、実は標準体重よりちょっと多いくらいの方が病気になりにくく、寿命も長いというデータもあります。
まずは自分の標準体重を算出し、そこから現体重(実際測った今の体重)が「どのくらい離れているか」でカロリーをざっくり把握していきましょう。
標準体重に近い人
標準体重の±5㎏以内の人ですね。
経験上、このくらいなら誤差の範囲だと思います。
算出された標準体重に、活動量に応じてカロリーを出していきます。
デスクワークが多い人 あまり動かない人 |
25~30kcal/標準体重㎏ |
立ち仕事が多い人 休憩時間以外は立っている人 |
30~35kcal/標準体重㎏ |
力仕事が多い人 日常的に激しい運動・筋トレをする人 |
35kcal/標準体重㎏ |
先ほどの「身長160㎝の人」で考えてみましょう。
【身長:160㎝、体重:55㎏ 職業:デスクワーク】
1.6(m)×1.6(m)×22=56.32㎏≒56.3㎏(標準体重)
56.3㎏×25~30kcal=1407~1689kcal
- 内勤なのでほとんど座っている:1400~1500kcalくらい
- 外回りと内勤で半々くらい:1500~1600kcalくらい
- プロジェクトの内容によっては取引先回りで忙しい:1600~1700kcal以下
このようになります。
一言に「デスクワーク」といっても、職業や役職によって活動量が違います。
一方、標準体重の±6~7㎏以上離れている人は、誤差の範囲というにはちょっと数値が大きい。
そんな人は「現体重」で考えます。
標準体重との差が大きいと基準にはできませんからね。
標準体重より多い人
心不全や腎臓病などでむくみがある人以外は、いわゆる「肥満ぎみ」「肥満」の範囲に入りやすくなります。
その場合には、現体重に25~28kcal程度の少な目の数値をかけて考えます。
標準体重を基準にして算出すると、かなり現実離れしたカロリーになりますので、ダイエットにしろ食事管理にしろ、続かなくなる可能性が高いからです。
まずは現体重を基準に体重を適正に近づけ、+5㎏以内に入ったら標準体重で考えていきましょう。
糖尿病などの持病がある人は、状態に応じてカロリーが医師や管理栄養士から指示されることもあります。
また、標準体重より20㎏以上多い人、筋肉質の人などはこれに当てはまらない場合があります。
また、減量する場合には、日々の体重の増減によって微調整していくことも重要。
今のカロリー計算で、1か月に何㎏痩せたかで見ていくということです。
1~1.5㎏減量 | そのまま継続でOK |
2~3㎏以上減量 | それ以上カロリーを減らさないように注意 |
4㎏以上減量 | ペースが速すぎる。もう少しカロリーアップを |
現状維持 | 100~150kcal/日くらい減らそう |
太った | 200kcal/日くらい減らす&運動もプラス |
理想的な減量ペースは「1か月に1~1.5㎏」程度。
焦りは禁物です。
標準体重より少ない人
痩せている人については、その理由に着目します。
65歳以上の高齢であれば、食べる量も少なくなるので痩せ気味の人がいてもおかしくありません。
また、若い人でも小食の人は体重が増えなくて当然です。
そんな場合には、カロリーそのものよりも食事内容の充実を考えた方がいいです。
体重を増やした方がいいと思われるのは。
- 近いうちに手術を控えている人
- 食生活が乱れて、食事を抜くことが多い人
- ストレスが多い人
- ダイエットをやりすぎている人
この辺りでしょうか。
必要量が増している人と、必要以上にカロリーを削っている人、ということですね。
体重増加が必要かどうかは自分で判断せず、家族に相談したり、可能であれば管理栄養士に相談してみるといいかもしれません。
カロリーを知るには、目安量を押さえよう
さて、計算して出てきたカロリーは分かった。
じゃ、それを守るためには「何を」「どのくらい」食べればいいのか?
これが皆さんの悩みどころではないでしょうか?
管理栄養士の私は、なんとなく食べていてもカロリーは大体把握できますが、そういう人の方が少ないはず。
ちなみに、野菜はいくらあってもいいので割愛します。
主食の量
食事から摂るエネルギーの約50~60%前後を糖質から摂ります。
糖質を一番効率よく摂れるのが「主食」。
ごはん、パン、麺あたりですね。
各カロリーごとの目安はこちら。
細かく分けると大変なので、あくまでザックリです。
1400~1600 kcal前後 |
ごはん(米) | 150~160g (コンビニおにぎりは平均100g程度) |
パン | 6枚切り食パン1枚 | |
麺 | 1玉(ゆでて280g程度) |
|
1700~2000 kcal前後 |
ごはん(米) | 200g前後 (コンビニおにぎりだと2個程度) |
パン | 6枚切り食パン1.5~2枚 | |
麺 | 1~1.5玉 |
あくまで目安です。
おかずの量
メインのおかずになるのは肉、魚、卵、大豆製品あたり。
タンパク質が豊富な食材ですね。
同時に、脂肪も多く含んでいるものもあります。
ごはんよりも、より量と質を重視していく必要がありますね。
1食ごとのおおまかな目安はこちら。
1400~1600 kcal前後 |
肉類 | 鶏モモ肉(皮なし):60~80g 豚・牛ロース肉:50~80g 豚・牛もも肉:60~90g |
魚類 | 鮭:60~80g(中切り身1切れ) サバなど青魚:60g(小切り身1切れ) 白身魚:80~100g(大切り身1切れ) |
|
卵 | 1個 | |
大豆製品 | 豆腐:100g(1/3丁) 納豆:40~50g(1パック) |
|
1700~2000 kcal前後 |
肉類 | 鶏モモ肉(皮なし):100~120g 豚・牛ロース肉:80~100g 豚・牛もも肉:120~150g |
魚類 | 鮭:100~120g(大切り身1切れ) サバなど青魚:80~100g(大切り身1切れ) 白身魚:100~120g(大切り身1切れ) |
|
卵 | 1~2個 | |
大豆製品 | 豆腐:150g(1/2丁) 納豆:50g(大パック1個) |
肉と魚については、油が多い食材はそれだけでカロリーが高くなります。
油が多い食材になればなるほど、食べられる量も少なくなることに。
たくさん食べたいなら、脂身の少ないお肉・白身魚などを選ぶといいでしょう。
市販のものと比較しよう
ちょっとイメージしにくいかもしれないので、量の比較にいいものが何かないかな~・・と思って気が付いたのが。
【牛丼】と【うどんチェーン店】。
ザックリまとめると、こんなでした。
牛丼 | 小盛 | 並盛 | 大盛 | |
ごはん | 180~200g | 240~260g | 320~350g | |
お肉 | 60~70g | 80~90g | 110~120g |
丸亀製麺 | 並 | 大 | 得 |
250g | 400g | 520g | |
はなまるうどん | 小 | 中 | 大 |
200~220g | 400~440g | 600~660g |
うどんチェーン店に関しては、お店によってメニュー表記が違ったので別にしてます。
基本的には、一番小さいサイズの2倍・3倍と多くなっているようですね。
これで見ると・・。
- 1600kcal以下の人は「並盛」でもちょっと多め。「小盛」でちょうどいいくらい。
- 1700kcal以上の人は「並盛」でちょうどいい。「大盛」は食べすぎることも。
- うどんも同じ。
こんな感じ。
外食を使えば多くなるのは仕方ないものです。
お昼に外食した日は夕食を加減する、夕食で外食するときは大盛にしないなどの工夫をしながら食べるといいでしょう。
ピンポイントで減らすならコレ!
カロリー計算が面倒だし、目安量も覚えられない。
そういう人は「食べ方のコツ」をピンポイントで押さえましょう。
油の摂り方は「回数券」の要領で
カロリーが高くなる原因で大きいのは「油の摂り方」。
糖質・タンパク質は1gあたり4kcalなのに対し、油は9kcalです。
少量でもカロリー爆上げ。
しかも、油は料理されてしまえば見えなくなってしまうので、実際どのくらい食べたか分かりづらいのもクセモノ。
そんな油への対処法は「回数券制度」です。
- 炒め物
- 揚げ物
- ドレッシング(ノンオイル以外)、マヨネーズ
- 外食(テイクアウトも含む)
これらの食事は回数券を1枚使うと考えます。
そして、1日に使える回数券は3枚まで!
油の摂取量は「量」で測るのは難しいので「回数」で測るのが正解。
どこの食事で何を食べたか記憶しておくことになるので、自然と食事管理のクセもつくのでオススメです。
間食の種類を変える
カロリーだけを考えるなら、間食をなくすor回数を減らすのが一番手っ取り早いです。
そういう時には、食べるものの種類を変えましょう。
- カロリーゼロ、オフ、カット
- 糖質ゼロ、オフ、カット
- コレステロールゼロ、カット
こういった表記のあるお菓子類を買うといいと思います。
それぞれのカットの度合いは違うものの、普通のお菓子を買うよりは少なくなっているので安心です。
低糖質・低カロリー食品の専門店もありますし、スーパーでも健康志向が強い層を意識した商品展開も見られます。
西友・オトナのお墨付きおやつが優秀!管理栄養士が実際に食べ比べてみた
美味しさと素材にこだわった低糖質パンとスイーツの専門店「フスボン」
できれば食後に軽く動く
何か食べたら吸収され、血糖値が上がり、使いきれなかったものは体に貯蔵される。
これは誰しも避けられない。
というか、生きていくためには必要不可欠なプロセスです。
ほとんどの人は使いきれませんし、必要以上に多くカロリーを摂ってしまっているのが普通です。
そこで注目するのが「食後の運動」。
なにも「外を走ってこい!」というわけではありません。
ポイントは「食後30分~1時間後」に「無理なく体を動かす」こと。
血糖値がグッと上がり出すのがこの時間帯。
一番早く吸収される「糖質」によるものです。
その時間帯を狙って、ストレッチや部屋の片づけなどの家事をぶつけていくというわけ。
食べたものを使い道を、一番効率がいい時間帯に示してあげるんですね。
そうすることで、食べ物から摂ったカロリーを上手く逃がしてあげることができます。
体にも燃焼するクセがつくので、今後の体重管理にも良い影響が出てきますよ。
まとめ
カロリーを計算するのはプロの仕事。
日常生活で毎日続けていくのは大変ですし、正確な算出はまず無理でしょう。
まずは、自分がどのくらいカロリーを摂っていいのかを知り、それに合わせて食べる量と質を吟味していくようにしてみましょう。
ざっくり「今日は食べ過ぎた」「今日はもうちょっと食べてよさそう!」など、食事量を適切に理解できるだけでも違ってきますよ!